- Vol.05 自立にむけて2007/06/01
はじめまして。バーンロムサイ スタッフの麻生です。
チェンマイに住み始めてから3年がたちました。これからこのコラムにバーンロムサイの子どもたちのこと、豊かな自然の中で暮らしていて感じること、そして せっかく富澤商店のホームページにこうして書かせていただくので、タイの美味しい「食」の話など、私たちスタッフ、ボランティアで気ままに書き綴ってゆこ うと思っています。
タイの子どもたちは5月が新学期。バーンロムサイの子どもたちも今年から2名が新小学1年生に、5名が新中学1年生となりました。今回はおかげさまで1人 も落第せずに進級できたという輝かしい年です!朝6時前から起きて7時の薬を飲み終わると同時に2台の車で片道30分の市内の学校へ向かいます。前の日か らきちんと準備をしていなかった子どもは、靴下がない!靴がない!ボーイスカウトのベルトがない!などなど大騒ぎの朝。そして子どもたちが行った後、広い 敷地はし~んと静まりかえり、残ったのはニサー、アーパイ、パヌーのチビッコ3人と大人たち。そして夕方5時半ころにまた子どもたちの賑やかな声が聞こえ てきます。「メーアソー、サワディーカップ」きちんと手をあわせて挨拶する子、我先にとシャワーを浴びに走る子、やたらハイテンションの子、ちょっと疲れ 気味の子・・・、オフィスの窓から色々な顔が見えます。そしてすぐに食事をして夜の7時にはまた薬の時間。「ギン ヤー!」と薬の時間を知らせる声ととも にシャワーの途中でもタオルを巻いて食堂に薬を飲みに集まる子どもたち。こうしてどんな時でも一日2回12時間ごとに抗HIV剤を飲むことでエイズの発症 を抑え、元気でいられるのです。そしてこの薬を保母たちに言われなくても、自分できちんと飲むことができるようにならなければ、自立できません。
今、7人の子どもたちがホームの外に家を借りて下宿生活をしています。これはこの先子どもたちが進学や就職でホームの外に住む年齢になる前に、バーンロムサイも含め孤児院での生活しか知らない子どもたちを、社会に適応できるようにするためのワンステップです。
タイの孤児たちは15歳になるまで大人の付き添いなしで外出してはいけないという、なんとも辛い法律があります。国の子どもたちを預かっているので、私た ちもこの法律に従わざるをえません。洋服も寄付で頂いたものを着ているので自分で選んで買ったことはないし、食事はいつもコックさんが作ってくれるし、乗 り合いバスにも乗ったことのない子がたくさんいます。普通の家のように・・と心がけながらもやはり集団生活の中で一般の家庭と同じような経験が出来ないの が現実です。突然外の社会に出て、ましてやHIVに感染している孤児だというハンディを背負いながらの自立は大変です。どんなに楽しい時でも夢中になって いる時でも、薬を決まった時間に飲むことは想像以上に大変なことだと思います。
現在外に住み始めた子どもたちは、お金の使い方から自分たちで食事を作ること、薬の管理もすべて自分たちで、またお互い助け合いながら暮らしています。少 しずつ金銭感覚も養われてきましたし、何よりも集団生活から抜け出せた嬉しさで、「帰ってきて!」と言わない限り戻ってきません。でもそれでいいのです。
外で働くのもよし、バーンロムサイで働くのもよし、みんな何か好きなもの、得意なものが見つかってそれが生きてゆく糧になってくれればと・・、今日も学校から帰ってきた子どもたちの元気な顔を見ながら思うのでした。
6月は本格的な雨季の一歩手前。ここ最近はまた暑い日が続き、夕方のスコールで涼しくなるとホット一息。いつもより早い蛍たちの出現で自然のイルミネーションを満喫できる夜もあります。
お知らせ:
今年3月、鎌倉にバーンロムサイのお店がOPENしました。チェンマイの気持ちよい素材で作った雑貨や衣類、またチェンマイで見つけた面白い小物など、手にとって試着して、ゆっくり吟味してください。一点ものも多いです!詳しくはバーンロムサイ 鎌倉ショップにてご紹介しています。是非お近くにいらしたらお立ち寄りください。今、鎌倉は紫陽花がとても綺麗だそうですよ!!2007/6/1 スタッフ 麻生賀津子






