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可可豆見聞録

Vol. 21 Enjoy!! New York Chocolate -AMUSE編-2007/04/25

 地球温暖化の影響から寒暖のバランスがずれてきているのは、どこに行っても感じるものです。4月下旬、只今私はニューヨークに来ているのですが、予想以上の暑さで日中は半袖で過ごせるほど。高層ビルがひしめくマンハッタンでは太陽が照り付けると熱がこもるのか、東京のように夜は昼間の熱が抜けきれず、どこかこもったような熱気を肌に感じます。

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青森県と程同じ緯度にあるため晴れると照り付けるような強い日差しですが、それに抵抗するように建物の中は冷えたクーラーの風。なんとなく「クールビズ」という言葉が懐かしく感じてしまいます。

 さて、前回のコラムでご紹介した通り、アメリカの日本におけるチョコレートの輸入量は現在減少傾向にあるのですが、だからといってアメリカンチョコレー ト市場が縮小しているわけでは有りません。むしろ、日本と同じでチョコレートのニューウェーブが登場し、市場が活性化・多様化してきていると言っても良い でしょう。今回はそんなアメリカンチョコレートの中心地、ニューヨークの話題をお届けいたします。

 

 

 アメリカでのチョコレートの在り方を見てみると、贈るチョコレートと日常のチョコレートの住み分けがはっきりとしていて、「専門店」という位置づけが日本同様少しずつその裾野を広げていたり、Vol.19でご紹介した「シャーファンバーガー」のような“メルター”と呼ばれるカカオ豆の自社焙煎からのチョコレート作りを行い、それぞれの個性を追求する店が増えていることが感じられます。

 

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 ヨーロッパからも非常に近い位置に有るので、あちらでのモードは既に定着している様子。カカオ生産地にこだわるシングルビーンのタブレット、ハイカカオ のタブレット、カカオやスパイスにこだわる美味しいホットチョコレート(ショコラショー)も当然のように市場で見られます。スイートなチョコレートのイ メージがあるHERSHY'Sでもハイカカオのタブレットを提供しているほどです。

 アメリカの代表的なチョコレートM&M'sもそうですが、こちらのチョコレートには独特のエンターテイメント性が感じられます。特にここニュー ヨークではチョコレートを「魅せる」ことへのアプローチの柔軟性に驚かされます。思わず楽しくなる、あるいはリラックスできる要素が至る所に沢山散りばめ られているのです。

 

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c-21-04.jpg 今回、ご紹介するお店はマンハッタン・14stのユニオンスクエアガーデンから歩いて直ぐに位置する「MAX BRENNER CHOCOLATE BY THE BALD MAN(マックス・ブレナー・チョコレート・バイ・ザ・ボールドマン」。この長~い店名は創業者のオデッド・ブレナー氏とマックス・フィシトマン氏の二人 の名前を掛け合わせだそうです。

 こちらのお店は10年前に誕生したイスラエルの小さなチョコレートショップから始まり、現在では世界各国に21店舗を持つインターナショナルチョコレー トショップ。96年の誕生から世界中を巡り、昨年ここニューヨークで新たなオープンを迎えたのです。6年前からはチョコレートの自社生産も始めたそうで、 店員の方のお話では中央アフリカのカカオのほか、ベネズエラ・ジャワ・トリニダードトバゴなどのカカオを使用したチョコレート作りも行っているとのこと。

 カジュアルで甘口のフードが中心ですが、とにかく「楽しい」チョコレートショップ。甘口が苦手でもまずはこの雰囲気を楽しんでみることをオススメします。「こんなチョコレートのプレゼンテーションもあるの!?」という新しい発見に出会えることでしょう。

  実はこのお店、数ヶ月前に柴田書店発行の雑誌「CAFE-SWEETS」を見て初めて知りました。その記事が ずっと気になっていて、ついにニューヨークへ行こうと決意。そうしてここに来たのですが、その記事と寸分も変わらないユニークな店作り。ありとあらゆるエ キサイティングなメニューに、きっと記者の方も楽しみながらこちらの取材を行ったのだろうなぁ、などと思わず空想を広げてしまいます。

 

 店内はまるでチョコレート工場とアメリカンバー、カフェが融合したような作り。エントランスをくぐると入って直ぐチョコレートを溶解する2台の“ケト ル”が出迎えてくれて、そのまま上を見上げると高い天井に工場を連想させるチョコレート色の配管(内装)が見られます。左にはスピリッツやリキュールが並 んだカウンター、山盛りのマシュマロ(焼いた状態で提供されたりします)、奥の壁には賑やかな壁画やアンティーク調のディスプレイがあったり・・・と、く るくる目移りしてしまいます。カフェスペースもチョコレートショップとしては異例の特大サイズ。

 

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 ここにきてまず始めにしなければならないことは、広いカフェから席を選ぶこと。滞在中何度か足を運んで色々座ってみましたが、お勧めは一段高くなった壁 際の席か2階席。広い店内全体が見渡せます。但し、朝一を除き常に満席に近い状態。早く行かないと、選ぶ余裕は有りません。

 

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 次に沢山のメニューからフード・ドリンクを選ぶこと。とにかく多いです。ドリンクからデザート、カクテル、クッキーにマフィン、更にはブレックファース トと100種類以上にのぼります。そして個性的な商品ばかりなので、予備知識が有っても無くても、間違いなく迷うでしょう。メニューの写真もシズル感が たっぷりで、あれもこれも食べたくなってしまいます。

 お店の厨房からフロアサービスにフードが手渡されるカウンターの上には楽しいメッセージ“YAMMY STOP IT MAX. THIS IS ALREADY TOO MUCH.(美味しい・・・マックス、止めて!もう一杯だよ)”。その通り、気になるものをオーダーし過ぎると、ボリュームもあるのであっという間にお腹 一杯になってしまいます。

 今回はそんなメニューの中から、気になった商品をご紹介いたします。

 

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ホットチョコレート/Hot Chocolate
  ダークチョコレート・ココアオリジン ベネズエラ/Dark Chocolate Cocoa Origin Venezuela $3.95
   
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 ベネズエラ産カカオで作ったチョコレートドリンク。決め細やかに泡立ったスチームミルクと合わせて頂くので、テイストがとても軽 やか。濃すぎず、甘すぎ ず、心地良いベネズエラカカオのナッティーな香りがあります。カプチーノのように、表面にミルクとチョコでハート模様をつけてサーブ。

  

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 特性のカップ“HAGMAG(抱きしめマグカップ)”には取手が無く、両手で抱えるようにとがった部分から直接口をつけて頂きます。やさしくカップを抱きしめながらホットチョコレートを頂くと、心も身体もほっとやんわり。

 このシリーズは他にベネズエラ・ミルク、トリニダード・トバゴ・ホワイト、ジャワオレンジの3種が用意されていて、テイクアウト出来る自宅用パウダーも用意。また、カップも無地とかわいいデザインつきの2種が販売されています。

 

ポップシクル・フォンデュ/Popsicle Fondue $7.50/1本・$12.90/2本

 

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 これは楽しいチョコレートアイスのディッピング。ポップシクル(ミルクアイスバー)にチョコフォンデュを付けて、固まる前にトッピングを付けて頂きま す。一人より、大勢で楽しみたいチョコレート。トッピングはクラッシュナッツとパフチョコの2種。カリカリとサクサクの食感と、自分で作る過程も美味しさ の一つ。但し、チョコは付けすぎるとボテボテの厚みになり、アイスがチョコフォンデュの中に崩れ落ちるので欲張らないこと。

 

チョクテイル チョコレートグラニタ/Choctails Chocolate Granita $6.25

 

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 冷たいチョコレートのグラニタ。といっても、チョコレート量が多いためか、キンキンとした冷たさまでは無く、ホワホワに泡立てた冷たいチョコレートドリ ンクのよう。ステンレスのストローを指す部分が湾曲した変わった形の“アリスカップ”で頂きます。先述のHAGMAGカップ同様、お店で購入も出来ます。 チョクテイルシリーズには他にキャラメル&バナナなどのフラペチーノのバリエーションも有りますが、見た目以上の甘さとボリュームにびっくりです。

 

マムズ・ベーグル ヘーゼルナッツクリーム/Mam's Beagle Hazelnut $5.90

 

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 アメリカですっかりお馴染みのベーグルがおしゃれに登場。こちらはヘーゼルナッツプラリネクリームとチョコレートのクリームを合わせたベーグル。クリー ムのバランス、ヘーゼルの香りがとても心地良く、オーダーすると脚付きの木製トレーの上に温められてサーブされます。仕上げに粉糖のお化粧姿で登場。ナイ フとフォークが付いてくるので、ベーグルなのにベーグルでないように感じられます。

 店内では他にボンボンショコラが販売されていたり、有料でBOXにチョコレートの詰め合わせが出来たりします。煙草ケースのようなBOXに入っているホットチョコレートをチョイスしたり、量り売りのマーブルチョコを詰めたりと楽しみ方は様々。

 

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 この14stのメイン店に引き続き、現在はここから一駅ダウンダウンに移動したイーストビレッジに2号店をオープン。こちらの店内は14stのお店ほど の広さは無いのですが、その分オープンカフェも併設しているので週末の昼下がりにはお休みを友達や家族と過ごす人たちで賑わっているようです。
 そして2007年、目下アメリカ南部での新店オープンを計画中とのこと。

 イスラエルの店舗から10年、ニューヨークでチョコレートのエンターテイメント性を追求したマックス・ブレナー・チョコレートは、この革新後も更に楽しいマックスワールドを追求し続けるようです。

 

* MAX BRENNER CHOCOLATE BY THE BALD MAN http://www.maxbrenner.com/
* 「N.Y.リポート」でもご紹介中:第45回 Max Brenner

 

2007/04/25

 

 

 
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