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可可豆見聞録

Vol. 5 カカオでキレイに中から外から2005/10/19

秋も深まって参りました。いよいよチョコレートの本格シーズン到来ですね。町には沢山のチョコレートが見られるようになり、私のデスクの周りも、段々とチョコレートが増えて参りました。朝起きて一口、ティータイムに一口、食後に一口、の毎日です。

時々私は、「そんなにチョコレートを食べて大丈夫ですか?」と聞かれることが良くあります。仕事柄、年中チョコレートと顔を 合わせるのですが、実はカカオの風味をゆっくりと吟味することが多いので、そんなに沢山の量を一度に口にすることは有りません。朝・昼・晩に少しずつ、平 均すれば40gくらいをコンスタントに食べることが大半です。コンスタント・・・つまり、ほぼ毎日を指すのですが。  でも先日、この量を年間の消費量に換算してみました。

 

40g×365日≒14.6kg

 

日本人一人あたりが一年間に消費するチョコレートが1.84kg(2004年統計)ですから、この数値はその約8倍に値しま す。毎日計量して食べているわけではないので、これはあくまで概算ですが、そんなに消費しているのかと、自分でも驚きました。そう考えると、確かに良く食 べています。実際にはチョコのドリンクやアイス、ケーキも口にしていますから、もっと沢山のチョコレートを口にしているかも知れません。
でもコンスタントにチョコレートを口にしているせいか、チョコレートの仕事を始めてから今日まで、おかげさまで大きな病気一つすること無く、毎日を元気に過ごしています。

数年前のココアブームの時に、「カカオ成分は身体に良い効果が期待される」と言うことが広く一般に知られるようになり、一時スーパーなどの量販店からコ コアが消えたことがありました。その後ココアブームは一旦落ち着きましたが、その健康効果は忘れ去られること無く、むしろ他の食材、例えば黒豆などと結び ついて、更に発展したように思います。当時は「カカオポリフェノール」の効能が、大きく脚光を浴びておりましたが、あれから10年近くの歳月を経て、それ 以外の様々な効能も発見されてきています。今でも医療、生理学、食品など、様々な分野でカカオ成分の体内効果に関する研究が続けられ、毎年行われる「チョ コレート・ココア国際栄養シンポジウム」で、新しい研究結果が発表されています。まだまだ未知なる食材、カカオ。そのスーパーなパワーには驚かされるばか りです。

 

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そして最近、新たな注目を集めているのが「チョコレートダイエット」。某エッセイストもオススメしている、画期的で夢のようなダイエットです。今までダイ エットの敵とみなされていたチョコレートを、そのダイエットに取り入れてしまうのですから、初めて耳にする方には衝撃的かも知れませんね。条件の一つにあ ることは、カカオ分の高いチョコレートを選ぶこと。カカオ分が高いと言うことは、“カカオの有効成分が豊富”であることを指します。
チョコレートの基本構成は、(1)カカオマス(カカオ豆をすり潰した100%カカオ)、(2)カカオバター(カカオ豆に約55%含まれる天然油脂)、 (3)砂糖の三要素。カカオ分が高いときはカカオマス量が多く、低いときは砂糖量が多くなります。つまり、砂糖の少ないチョコレートほど、カカオ成分が多 く含まれているということになります。

このカカオ成分には前述のように“ポリフェノール”が含まれるため、血液の抗酸化効果が期待できますし、食物繊維も多く含むので“整腸作用”も期待できま す。また、血液の流れを良くする“血管拡張作用”もあるので、冷え性にも効果が有り。よく「寒い冬にはホットココア」なんて言いますよね。カカオバターは “バター”と言ってもコレステロールが上がらず、不飽和脂肪酸も含む油脂で、しかもその一部は体内に吸収されないで排出されます。更に、女性に不足しがち なミネラルも含まれていますし、神経もリラックスする・・・などなど、総合的に考えると、身体に良いこと尽くしであるため、ダイエットにも効果的というこ とが提唱されています。ただし、あくまで食べ過ぎと、夜寝る前に沢山食べることは禁物。ルールを守って楽しく「チョコレートダイエット」のようです。
ちなみにミルクチョコなら(1)(2)(3)の他に全粉乳が加わりますが、イタリアの研究結果では「ミルクが入るとカカオポリフェノールの体内吸収率は下がる」というデーターが出ているそうです。そうは言ってもやはり美味しいので、私はモグモグ食べてしまいますけど。

 

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外からもキレイ効果が期待できます。それは「カカオバター」の保湿性。数年前はカカオバターに保湿性があるなんて信じられなかったのですが、今では私も すっかり信仰者。というのも、このところ化粧品の世界で、カカオバターを取り入れた商品作りが盛んになってきているからです。中でも多いのは、石鹸、ボ ディークリーム、リップクリーム。確かに使ってみると、肌がしっとりするような印象。カカオバターは常温では硬い油脂ですが、体温で溶けるため、クリーム を肌にすり込むと、ジワジワと肌に浸透していってその保湿力を発揮するようです。疑心暗鬼な方は、一度溶かしたチョコレートを手に塗って、そのままお湯で 洗い流してみて下さい。水分をふき取って手を揉み込むと、段々としっとりしてきますから。
チョコレート文化の先端を行くパリやニューヨークには、「チョコレートエステ」があるとか。チョコレートのアロマに包まれて、終始リラックスムードの中、カカオバターでしっとり・・・と、先を行くセレブは、チョコレートとの付き合い方も、一味違うようです。

もしあなたがチョコレートファンなら、チョコレートは「美の敵だ」なんて思わずに、むしろ味方になってもらえるように、上手なお付き合いの仕方を考えた ほうが、賢明かも知れませんね。大地の恵みで育まれ、現地の方々が丁寧に手作業で収穫するカカオですから、食べることを我慢するより、感謝しながら美味し く頂くほうが、身体もきっと喜びますよ。

 

 

2005/10/19

 
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